日本から来たばかりの人がカナダのスーパーに行くと驚く事がある。
それは全てがデカイ。タイトルにもあるように牛乳は1ガロン、つまり4リットルで売られているのが普通だ。
チーズのブロックやバターは500グラム。ポテチの袋もやたら大きい。
初めてこれを見る人は「さすがカナダデカイ国。カナダ人は食いしん坊だな〜」
と思うかもしれない。しかし良くカナダ人を見渡すと実はそんなに大きな人は多くない。
カナダ人の平均身長は174 cm、日本より3センチほど高いだけだ。
日本ではめったに見かける事のないとてつもなく大きな人もいるのでそのように見えるだけだ。
話を戻すと、「カナダ人は食いしん坊なのか?」問題である。
実をいうと特に大量に食べると言うことはない。
それではなぜスーパーの食料品が大きい単位で売られているのか?
その理由は簡単だ。
答えは「毎日買い物に行けないから」だ。
極端な例を出すと、郊外の農家ではスーパーまで車で1時間なんて家もザラにある。
カナダは都市部でも住居地区と商業地区がはっきり分けられている。家と家の隙間にスーパーなどという状況はほとんどない。
都市部でも中心地から少し離れると一番近いスーパーまで車で10分というのが普通だ。自転車で買い物は無理がある。ましてや冬季は外マイナス10度以下。毎日スーパーに通うのは地獄である。
以上のような事情からカナダでは買い物は一週間に一回ぐらいが標準ではないだろうか?
子供が何人もいるような家族の家のガレージには冷凍庫が設置されていることが多い。ちなみに我が家にもガレージにも冷凍庫がある。
一週間に一度大量に買ってきた肉など冷凍出来るものは冷凍してしまう。北米で冷凍食品が豊富なのはこんな事情がある。
日本では量が多すぎて持て余してしまうと評判のコストコが北米発祥なのにはこんな理由がある。牛乳やケーキなどのパッケージが大きいのは別にカナダ人が大食いだからではない。単に毎日買い物に行けないからなのだ。
日本生まれ日本育ちの私は、毎日新鮮な野菜や魚を求めて買い物に行ける日本が羨ましいのである。