車窓から見る先住民居留地

北米は先住民居留地という先住民の保護地区があります。

強制収容所ではなく、あくまで保護地区です。

カナダにはもう誰も住んでないところを含めて2千箇所以上あり、まだ先住民の約40%がこの居留地に住んでいます。。

カナダで一番長いハイウェイ、トランスカナダハイウェイを走っていると何度もこの先住民の居留地を通ります。

そして慣れてくると、居留地の中に入った事がすぐ分かるようになります。

不動産屋の看板広告が多くなる。

カジノがある。

野良犬がうろついている

廃屋が多い

ハイウェイ横の柵に大量のゴミが引っかかっている。

居留地内では基本衣食住が保証されるので働かなくても生活は出来る。しかし、あくまで最低限なので居留地内に住む人もはもちろん収入を増やしたい。

大型の看板広告が多いのは最も簡単に収入を得ることができる。

一般のカジノはかなり制約が大きい。収める税金も高いし、社会貢献の為の寄付なども強制される。そしてなにより認可がなかなか降りない。

しかし、先住民にはあらゆる特権(カナダ・アメリカ間を自由に往来できるなど)が与えられていて、一般の人よりもカジノを作るのが容易だ。。

このカジノが先住民の為の労働所得を押し上げ生活を豊かにしている居留地は多い。

日本では一軒家を買うことが男の一国一城の主としてのステータスだったが、先住民は狩猟民族である。

政府から立派な家を作ってもらっても、簡単に捨てて出ていってしまう。

以上のようなことからなかなか居留地内の公共サービスも安定しない。

カナダの人種に関する問題はあらゆる差別を受けてきたこの先住民問題が一番の問題である。

カナダでロードトリップをするなら少し目を凝らして周りの景色を眺めてみてはいかがでしょうか?

まだ、問題が山積なカナダの歴史を知ることも大切だと思います。

TEXT by KJ